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武藤 康; 羽田 一彦; 小池上 一*; 木佐森 演行*
JAERI-Tech 96-042, 41 Pages, 1996/10
高温ガス炉の2次冷却系に中間熱交換器を介して閉サイクルガスタービン発電システムを接続することにより、保守に関する問題の無い高効率発電システムを得ることができる。しかしながら、中間熱交換器の寸法が過大となる難点がある。そこでガスタービンのみの間接サイクル(IDC)と蒸気タービンと組み合せた間接サイクル(IDCC)に対して中間熱交換器の設計を試みた。先ず150MWの容量に対してパラメトリックに設計検討を行い、各設計パラメータと伝熱管本数の関係を求めた。この結果、原子炉出口温度950Cで複合サイクルの場合が最適であることが判明したので、これについて構造設計を含めた詳細な設計を行った。以上の検討の結果、中間熱交換器の下流にボイラを設置する複合サイクルに対しては十分設計可能であることが明らかにされた。
武藤 康; 羽田 一彦
動力・エネルギー技術の最前線 : シンポジウム講演論文集 1994, 0, p.311 - 316, 1994/00
出口温度950C、熱出力450MWのモジュラー高温ガス炉と閉サイクルガスタービンサイクルを組み合わせることにより50%近い高熱効率の発電プラントを実現できると期待されている。高温ガス炉とガスタービンを直接接続するシステム(直接サイクル)では、ターボ機械へのFPのプレートアウトによる保守やガスタービン系統の機器を1つの圧力容器に収納する必要性といった難点があり、この解決等として間接サイクルや間接複合サイクルが提案されている。これらの3つのシステム形式の熱効率は、原子炉出入口温度、ターボ機械の断熱効率、再生熱交換器効率、IHXを含む熱交換器類の熱交換温度差に強く依存している。本報告では、これらの条件について検討し、標準的な値のケース、保守的な値のケース、及び将来の開発を見込んだケースを設定し、各システム形式の熱効率を求めることにより、これらの優劣についての検討を行った。
武藤 康
日本機械学会第72期全国大会講演論文集,Vol.III, 0, p.649 - 651, 1994/00
出力450MW、出口温度950Cの高温ガス炉に閉サイクルガスタービンシステムを組み合わせることにより、50%近い熱効率の地球環境保全に役立つシステムが得られる。この際ガスタービンを1次系につける直接サイクルと2次系につける間接サイクル、更に蒸気タービンも組み合わせた複合間接サイクルの3つの形式がある。これらについて達成可能な熱効率の値を求めた.特に複合間接サイクルについては、蒸気系の給水加熱器、ボイラ、主蒸気過熱器及び再熱器を熱源に接続する3つの方式について検討した。検討の結果、1次系にボイラを接続し、ガスタービンの排熱を主蒸気の過熱と再熱ならびに給水加熱に用いる複合間接サイクルが、中間熱交換器の大きさを原子炉圧力容器の2/3に抑え、原子炉入口温度も395Cに抑え、かつ熱効率47%を達成できて最も良いことが分った。